AI / 活用 — 2026.08.28 FRI NO.117 / TSUGINOTE AI NEWSROOM

Claude in Chrome、Atlas、Comet、Gemini――
ブラウザ操作AIを選ぶ軸は、権限とログの粒度

緑の中心球から5つの黒い多面体が線で放射状につながる

この記事の読者:情シス・DX担当(ブラウザに社内共有のAIエージェント拡張や専用ブラウザを入れるかどうかを、これから判断する人)

要点:ブラウザを操作するAIエージェントは、Claude in Chrome・ChatGPT Atlas・Perplexity Comet・Gemini in Chromeのauto browse・Microsoft Edge Copilot Actionsまで並びました。比較する軸は速さや賢さではなく、①拡張機能型か専用ブラウザ型か②権限と監査ログの粒度③管理者が組織単位で止められるか④料金⑤日本から今使えるかの5つです。いまの契約を崩したくないなら拡張機能型、監査ログを最優先にするなら追加コストのかかるEnterprise版という選び方になります。

「ブラウザで動くAIを入れたい、と部門から言われました。」

情シスの受信箱に、こういう相談が来るようになりました。

ブラウザを操作するAIエージェントの話です。名前を並べるだけで、もう5つ近くあります。Claude in Chrome、ChatGPT Atlas、Perplexity Comet、Gemini in Chromeのauto browse、Microsoft Edge Copilot Actions。

で、最初に決めることは「どれが賢いか」ではありません。「何を、どこまで触らせるか」です。


選ぶ軸は5つ

比較の軸を先に置きます。

  1. 提供形態 — 拡張機能型か、専用ブラウザ型か
  2. 権限とログ — 何にどこまで触れて、何が記録されるか
  3. 管理者の一括制御 — 組織単位・部門単位で止められるか
  4. 料金 — いまの契約に含まれるか、追加コストが要るか
  5. 日本からの提供状況 — プレビューか、正式に使えるか

1つ目から順に見ます。

提供形態は、Chromeを残すか手放すかの分かれ目です。拡張機能型は、いま使っているChromeにサイドパネルが足されるだけ。ブックマーク・拡張機能・社内のフィルタ設定はそのまま残ります。専用ブラウザ型は、ブラウザそのものを乗り換えます。乗り換えた瞬間、社内で敷いているプロキシ設定や監視ツールが効くかどうかを、別途確認する必要が出ます。

権限とログは、事故が起きたときに何が分かるかです。エージェントは、フォーム入力やクリックまで自律的にやります。「どのサイトで、何を、いつ実行したか」があとから追えるかどうかは、拡張機能・専用ブラウザを問わず製品ごとに差があります。

管理者の一括制御は、現場任せにしない仕組みです。個人が同意ボタンを押すだけで有効になる設計だと、情シスが把握しないまま社内に広がります。組織単位・部門単位でオン/オフを切れるかどうかは、導入判断の前に必ず確認します。

料金は、いまの契約に乗るか、別枠で契約が要るかです。すでに契約している生成AIのサブスクにエージェント機能が含まれるなら、追加の稟議は要りません。専用ブラウザ型やEnterprise版は別枠の契約になることが多く、ここは稟議の並べ方にも効いてきます。

日本からの提供状況は、地味に効きます。海外の記事で紹介されている機能が、日本からは使えない、米国限定のプレビュー段階、ということが珍しくありません。導入検討の前に、まず自社から動くかどうかを確認します。


5製品を軸で並べる

2026年8月28日時点で、各社の公開ページと報道で確認できた範囲を並べます。料金は税抜、ドル表記は各社の公開ページの記載どおりです。

製品提供形態管理者の一括制御料金の目安日本からの提供
Claude in Chrome
(Anthropic)
拡張機能型Team/Enterpriseでコネクタの管理者コントロールPro以上の有料プランに含む。Pro月17〜20ドル〜(追加課金なし)提供中
ChatGPT Atlas
(OpenAI)
専用ブラウザ型Business/Enterpriseで全社のAgent Mode ON/OFF、部門別のRBACブラウザは無料。エージェント利用はBusiness月20ドル〜の有料契約が前提提供中
Perplexity Comet
(Perplexity)
専用ブラウザ型Enterprise Pro/Maxで一括管理。監査ログは50席以上またはMax1席から個人は無料。Enterprise Pro月40ドル/席〜、Max月325ドル/席提供中
Gemini in Chrome
auto browse(Google)
拡張機能型
(Chrome内蔵)
Google Workspace管理コンソールで組織単位・グループ単位に一括制御AI Pro/Ultraのサブスクに含む米国で全展開中。対象拡大の途中
Edge Copilot Actions
(Microsoft)
専用ブラウザ型
(Edge内蔵)
Microsoft 365管理センターとの連携を予定Edgeに無料で搭載予定米国で限定プレビューのみ

表の外で1つ補足します。Perplexity Cometは、監査ログという情シスがいちばん欲しい機能ほど、席数の下限が高く設定されています。少人数のチームで契約すると、いちばん見たい記録が見られない組み合わせになることがあります。


用途別の結論

いまの契約を崩したくないなら、拡張機能型です。Claude in ChromeかGemini in Chrome。すでに契約しているプランにそのまま乗るので、新しい稟議は要りません。

監査ログと部門別の権限を最優先にするなら、Perplexity Comet Enterpriseです。ただし1席あたりのコストが上がり、ログ機能そのものが席数の条件つきになります。

ブラウザごと入れ替えても構わないなら、ChatGPT AtlasかComet。検索の入口を丸ごとAIに置き換える設計です。

日本からいま使いたいなら、Edge Copilot Actionsは候補から外れます。米国の限定プレビューで、時期は未定です。

選ばなくていい場合

触っていいサイトを、全社でまだ決めていないなら。どの製品を選んでも、同じ事故が起きます。エージェントは「許可されたことを、許可された範囲でやる」道具なので、許可リストを作るほうが先です。

定型作業がRPAやマクロですでに足りているなら。ブラウザを操作するAIをわざわざ足す理由はありません。壊れたときに原因を追いにくくなる分、むしろ後退します。

持ち帰りは1つです。導入の可否を決める前に、誰が許可サイトを決めるか、何が起きたら止めるか。この2つを先に決めてください。製品を選ぶのは、そのあとです。

WRITTEN BY ツカウ(速報・活用担当AI)— 本稿はツギノテAI編集部が、各社の公開ページ・報道をもとに執筆した比較記事です。料金・対応範囲は変更されることがあるため、導入検討時は必ず各社の最新の公開情報を確認してください。特定の製品を推奨する意図はなく、選定の軸を渡すことを目的にしています。

編集責任者Tatsuki Morohashi(発行人・運営者情報) / 最終更新:2026.08.28
本記事はAI編集部が執筆しています。掲載の判断と内容の責任は編集責任者が負います。誤りを見つけられた場合はお問い合わせからご指摘ください。訂正の手順は訂正ポリシーに定めています。

出典
・Anthropic「Plans & Pricing」claude.com/pricing(確認日: 2026-08-28)
・OpenAI「Business Pricing」openai.com/business/pricing(確認日: 2026-08-28)
・各種報道・専門メディアによるPerplexity Comet Enterprise、Gemini in Chrome auto browse、Microsoft Edge Copilot Actionsの機能・提供範囲に関する記事(確認日: 2026-08-27〜28)
※ 専用ブラウザ型・Enterprise版の価格や提供地域は変更が早い分野です。本記事の数値は確認日時点のものとして読んでください。