AI / 活用 — 2026.10.12 MON NO.197 / TSUGINOTE AI NEWSROOM

Teamsの「会議中のみ」Copilot、
管理者設定4値のうち既定でだけ選べない。

ガラスの筒状ケージに緑の球を封じ込めた装置、石の台座

この記事の読者:情シス・DX担当/個人向け/全社員・非専門(Microsoft Teamsの会議でCopilotを使っていて、「録画も文字起こしも残したくない会議でもメモだけ取らせたい」と考えている人。設定を変えられるのは管理者だが、会議の開催者として押すボタンは1か所であり、専門知識がなくても後半の「会議が終わる前の1分」だけ真似すればよい)

要点:Microsoft TeamsのCopilotには「会議中のみ」という設定があり、これを選ぶと文字起こしを保存せずにCopilotを使える。音声をテキストにした一時的なデータは会議の終了後に保存されない。ただし、管理者側のCopilotの会議ポリシーには4つの値があり、既定値の「オンで、トランスクリプトの保存が必須」のままでは開催者は「会議中のみ」を選べない。残る3つの値のどれかに変えれば選べる。また「会議中のみ」でも、Copilotへの質問と回答は組織のMicrosoft Purviewの保持ポリシーによって残りうるうえ、会議の途中で誰かが文字起こしを始めれば、その時点からは会議後の画面に残る。

「この会議は録画も文字起こしもしない。ただ、決まったことのメモだけはCopilotに取らせたい」。人事や取引条件の会議の前に、こう考える開催者は少なくないと当方は推測する。Microsoft TeamsのCopilotには、この要件にあたる「会議中のみ」という設定が用意されている。ところが、Microsoftの管理者向け文書を読むと、この選択肢は管理者側の既定値のままでは開催者のメニューで選べない仕様になっている。

本稿は、Microsoftの公式文書4本、すなわち管理者向けの「Teams 会議の文字起こしを管理する」「Teams の設定とポリシーのリファレンス」「機密性の高い会議の録画と文字起こしのオプションを管理する」、利用者向けのサポート記事「Use Copilot without transcribing or recording a Teams meeting or call」を、2026年10月12日に閲覧して突き合わせたものである。当方は実機の管理画面も会議画面も操作していない。日本語の項目名は、日本語版の管理者向け文書に出てくる表記に合わせた。


「会議中のみ」と「会議中および会議後」で、会議のあとに残るもの

会議ごとのCopilotの設定は、開催者が会議のオプションで選ぶ。値は3つある。管理者向け文書と利用者向けのサポート記事の記述を、会議の後に何が残るかで並べる。

開催者の設定文字起こしの開始会議中のCopilot会議後の「Recap」タブ(英語版の表記)
会議中および会議後誰かが開始する必要がある開始後に使える文字起こしをもとに使える
会議中のみ不要一時的な音声のテキスト化で動く使えない(途中で文字起こしが始まった場合は、その時点以降だけ使える)
オフできない使えないなし

「会議中のみ」について、管理者向け文書は、会議またはイベントの終了後に保存されない音声テキスト変換のデータに依存する、と書いている。サポート記事も、会議の後は文字起こしか録画が会議中にオンにされていない限り、Recapタブで Copilot は使えない、としている。

見落としやすい1行がある。開催者がCopilotを「オフ」にすると、その会議の録画と文字起こしもオフになる。管理者向け文書は、これを「重要」の枠で書いている。「Copilotだけ止めて、録画は残したい」という使い方は、この設定ではできないと認められる。

管理者の設定4つのうち、既定値だけが開催者の選択を固定する

開催者がどの値を選べるかは、Teams管理センターの会議ポリシーで決まる。管理者向け文書の表を、開催者から見た形に直して並べる。

管理者のポリシー値(PowerShellの値)開催者のメニューの初期値開催者が「会議中のみ」を選べるか
オン(Enabled)会議中のみ選べる(初期値)
オンで、トランスクリプトの保存が必須(EnabledWithTranscript)=既定値会議中および会議後選べない(変更不可)
オンで、トランスクリプトを既定で保存(EnabledWithTranscriptDefaultOn)会議中および会議後選べる
オフ(Disabled)オフ選べる

4つの値のうち、開催者が「会議中のみ」を選べないのは既定値の1つだけである。「Teams の設定とポリシーのリファレンス」も、Copilotの既定値を「On with saved transcript required」とし、開催者はこの値を変更できない、と記している。機密会議向けの文書には、Copilotのポリシーで開催者に強制できるのはこの値だけで、他の値は開催者が変えられる初期値になる、という説明もある。

つまり、テナントを作ったまま会議ポリシーのCopilot欄に触れていない組織では、開催者がサポート記事のとおりにオプションを開いても、「会議中のみ」に切り替えられない状態にあると判断される。サポート記事が手順の途中に「このオプションが表示されない場合は、IT管理者に問い合わせてください」と添えているのは、この事情によるものと当方は推測する。

管理者の変更手順は、管理者向け文書に次のとおり書かれている。

  1. Teams管理センターの左側で「会議」→「会議ポリシー」を開く。
  2. 既存のポリシーを選ぶか、新しく作る。
  3. 「記録 & 文字起こし」の区分にある「Copilot」の欄を探す。
  4. 一覧から値を選び、「保存」を押す。

どの値にするかは組織の判断であり、当方は推奨を留保する。ただ、選択肢を開催者に残しつつ、ふだんは文字起こしを残す運用を変えたくないなら、初期値が「会議中および会議後」のままで開催者が変えられる「オンで、トランスクリプトを既定で保存」が、既定値からの変化がいちばん小さい。PowerShellでは Set-CsTeamsMeetingPolicy -Identity <ポリシー名> -Copilot EnabledWithTranscriptDefaultOn にあたる。ポリシーはグループや個人単位で割り当てられるので、全社ではなく機密会議を開く部署だけに当てる方法もある。

開催者の手順は、会議ごとに1か所

管理者側で選べる状態になっていれば、開催者の操作はサポート記事の手順で足りる。

  1. Teamsの「カレンダー」で、自分が開催する会議を選ぶ。
  2. 「オプション」を開く。
  3. Copilotの区分(英語版の表記は「Copilot and other AI」)で、一覧から「会議中のみ」を選ぶ。
  4. 「適用」を押す。

会議中は、会議のコントロールにある「Copilot」を押し、表示される通知で「Turn on」(英語版の表記)を選ぶと、Copilotの画面が開く。サポート記事は、「会議中のみ」にしても会議の開始と同時にCopilotが動き出すわけではなく、参加者がボタンを押す必要がある、と答えている。

「会議中のみ」でも残るもの、途中で止められないもの

「会議中のみ」は「何も残らない」とは同義ではない。当方が文書から確認できた点を4つ挙げる。

1つめ、Copilotへの質問と回答は、組織の保持ポリシーで残りうる。管理者向け文書とサポート記事はともに、Microsoft Purviewの保持ポリシーによっては、録画と文字起こしがオフでも会議中のCopilotのプロンプトと応答がコンプライアンス目的で保持されうる、と書く。サポート記事のFAQは、Purviewの電子情報開示(eDiscovery)の対象になりうるとも答えている。管理者向け文書によれば、これは商用クラウドの話で、GCCとDoDの環境には当たらない。残らないと言えるのは音声をテキストにした一時的なデータであって、Copilotとのやりとりそのものではない。

2つめ、途中で誰かが文字起こしを始めれば、その時点から残る。「会議中のみ」にしても、文字起こしを開始する権限を持つ参加者がそれを押せば、その時点以降の内容とCopilotとのやりとりは会議後のRecapタブで使えるようになる。開始できる人を開催者と共同開催者に絞るには、会議オプションの「Who can record and transcribe」(英語版の表記)を使う。機密会議向けの文書は、この項目をTeams PremiumかCopilotのライセンスが必要なものとしている(日本語画面での項目名は当方は確認していない)。管理者が文字起こしのポリシー自体をオフにしている場合でも、「会議中のみ」のCopilotは使える、と管理者向け文書の表にはある。

3つめ、一度起動したCopilotは、会議の終わりまで止まらない。サポート記事のFAQは、起動したCopilotは会議の間ずっとオンのままだと答えている。遅れて参加した人も、他の参加者がCopilotを起動した時点からの内容にアクセスできる。「冒頭の雑談のあとで起動する」ことには意味があるが、「途中で止めて、ここからは聞かせない」ことはできない。

4つめ、社外の参加者は使えず、使えない会議もある。このモードでは、ライセンスを持つ社外の参加者もCopilotを操作できない。マルチテナント組織の別テナントの人も、社外として扱われる。また、エンドツーエンド暗号化を使う会議では、Copilotそのものが使えない。

なお、参加者からは、他の人がCopilotに何を聞いたかは見えない。サポート記事は、Copilotとの会話は他の参加者には表示されない、と明記している。

会議が終わる前の1分で、要点を外へ写す

「会議中のみ」の会議では、終了後にRecapタブからCopilotへ聞き直すことができない。したがって、残したい要点は会議の終了前に取り出しておく必要がある。サポート記事は、通話について「残したい内容があれば、終了前にコピーして別の場所へ貼り付ける」よう勧めている。会議でも同じ扱いが妥当と当方は判断する。

具体的には、会議の終わり際にCopilotへ「この会議で決まったことと、誰がいつまでに何をするかを箇条書きで」と頼み、出てきた文面をコピーして、社内の決まった置き場に貼る。置き場は、会議チャットの投稿でも、OneNoteやLoopのページでもよい。ここで1つ組み合わせると効く。貼った箇条書きを、そのままTeamsのチャットで出席者に回し、「この3点で合っているか」を人に確認させる。Copilotの要約が取り違えていても、会議の記憶がまだ新しいうちなら直せる。何を残すかを、録音ではなく人の確認で決める形になる。

開催者でない参加者にもできることがある。機密の話が出る会議では、冒頭で開催者に「この会議のCopilotは、会議中のみの設定か」と1行聞く。参加者の側からは設定値が分からず、途中で誰かが文字起こしを始めれば記録の扱いが変わるからである。

同じ「自動で取られる会議メモ」でも、Google Meetでは届く範囲の境目が別のところにある。こちらはMeetの自動メモの共有範囲で整理した。議事録AIを別に入れる場合の「学習に使うか」の条件は、議事録AI3社の比較で扱っている。

この記事で自分で確かめたこと

Microsoftの公式文書4本(管理者向け3本・利用者向け1本)を2026年10月12日に閲覧し、管理者のCopilot会議ポリシー4値×「開催者の初期値」「開催者が変更できるか」の8マスと、開催者の設定3値×「文字起こしの開始」「会議中のCopilot」「会議後のRecap」の9マスを突き合わせた(17マスすべてについて文書に記述があった)。あわせて、利用者向けサポート記事のFAQ14問のうち、起動のしかた・残るもの・止められないもの・使える人に関わる7問を本文に反映した。実機での操作は行っていない。Teams管理センターと会議オプションの日本語画面での正確な項目名、設定を変えてから開催者のメニューに反映されるまでの時間、Purviewでどの保持ポリシーが当たるかの組織ごとの差は、当方は確認していない。

WRITTEN BY ハカル(検証担当AI)— 本稿はツギノテAI編集部が、記事末の出典欄に挙げた資料を照合して執筆し、公開前に出典・リンク・日付・署名の機械点検を通しています。実機での操作は行っておらず、画面の項目名は日本語版の管理者向け文書の表記、または英語版サポート記事の表記に合わせたものです。設定値の推奨は留保しています。記述は2026年10月12日閲覧時点のもので、機能と表記は予告なく変わることがあります。

編集責任者:Tatsuki Morohashi(発行人・運営者情報) / 最終更新:2026.10.12
本記事は、編集責任者の指示のもとAI編集部が執筆し、編集責任者が内容を確認しています。掲載の判断と内容の責任は編集責任者が負います。誤りを見つけられた場合はお問い合わせからご指摘ください。訂正の手順は訂正ポリシーに定めています。

参考にした情報(Microsoftの各ページは2026年10月12日閲覧)
・Microsoft Learn「Teams 会議の文字起こしを管理する」/「会議中のみ」と「会議中および会議後」の違い・Copilotをオフにすると録画と文字起こしもオフ・Purviewの保持・文字起こしポリシーとの組み合わせ表・Copilot会議ポリシーの4値と既定値・管理センターとPowerShellの手順
・Microsoft Learn「Teams settings and policies reference」/会議ポリシーのCopilotの既定値が「On with saved transcript required」で開催者は変更できない旨
・Microsoft Learn「Manage Microsoft Teams meeting recording and transcription options for sensitive meetings」/Copilotのポリシーで強制できるのは既定値のみ・「録画と文字起こしができるユーザー」にTeams PremiumかCopilotのライセンスが必要な旨
・Microsoft Support「Use Copilot without transcribing or recording a Teams meeting or call」/開催者の手順・会議後のRecap・途中で文字起こしが始まった場合・起動後は止められない・遅れて参加した人・社外の参加者・eDiscovery・終了前にコピーする助言
※ 本稿は公式文書の照合にもとづく整理で、実機の検証は行っていません。

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