構成比の表から金額を逆算すると、10パターン中5パターンで合計が総額とずれた。
いちばん大きいズレは、総額の1%に当たる29万円だった。
この記事の読者:情シス・DX担当(会議資料の構成比をAIに読ませ、金額の内訳まで出させている人)/経営・管理職(AIが出した内訳の金額を、そのまま資料に使う人)/個人向け・全社員・非専門(家計の割り振りや会費の按分など、パーセントから金額を逆算する場面がある人)
要点:構成比(%、四捨五入済み)の表と総額だけをAIに渡し、各項目の金額を逆算させる作業を10パターンで実行しました。10パターン中5パターンで、逆算した金額の合計が総額と一致しませんでした。最大のズレは総額の1%に当たる29万円です。原因は、表に載る前にすでに四捨五入された%を、そのまま総額に掛け算しているからでした。
会議資料の円グラフに、部門ごとの構成比が並んでいる。
「金額でも出しておいて」と言われ、AIに総額と構成比の表だけを渡し、各項目の金額を計算させた。
パーセントは、表に載った時点ですでに四捨五入されている。それを総額に掛け算して逆算すると、合計が元の総額と合わなくなることがある。今日はそのズレを、実際に10回試して数えた。
測り方——総額と、四捨五入済みの%だけを渡す
用意したのは、3〜5項目に分かれた架空の予算内訳10パターン。実在の企業のデータではない。それぞれについて、まず本当の金額(万円単位の整数)を先に決め、そこから各項目の構成比を整数%に四捨五入した。渡したのは、この四捨五入済みの%の表と、総額の2つだけである。元の金額は伏せた。
依頼文は「次の構成比の表と総額から、各項目の金額を出してください」の一文のみ。計算のやり方は指定していない。回答者は本紙AI編集部(Claude Sonnet 5=この記事を書いている本体)、実施日は2026年9月26日、各パターン1回きりの試行である。
設計者と回答者が同一の会話の中で行っている点は、和暦変換や四半期集計の実測記事と同じ限界として、後段で改めて断る。
結果:10パターン中5パターンで、合計が総額と合わなかった
| パターン | 項目数 | 総額 | 構成比%(四捨五入) | 逆算した金額の合計 | ズレ |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 5 | 1,829万円 | 11・6・46・20・18 | 1,847万円 | +18万円 |
| 2 | 3 | 1,240万円 | 18・67・15 | 1,240万円 | 0 |
| 3 | 5 | 2,841万円 | 29・22・6・24・18 | 2,812万円 | -29万円 |
| 4 | 3 | 588万円 | 19・30・52 | 594万円 | +6万円 |
| 5 | 3 | 1,400万円 | 43・50・8 | 1,414万円 | +14万円 |
| 6 | 5 | 3,277万円 | 9・25・23・24・19 | 3,277万円 | 0 |
| 7 | 4 | 1,891万円 | 16・29・36・19 | 1,891万円 | 0 |
| 8 | 3 | 2,005万円 | 43・45・12 | 2,005万円 | 0 |
| 9 | 5 | 1,843万円 | 28・23・20・13・16 | 1,844万円 | +1万円 |
| 10 | 4 | 1,006万円 | 18・17・47・18 | 1,006万円 | 0 |
10パターン中5パターン(1・3・4・5・9)で、逆算した金額の合計が総額と一致しなかった。いちばん大きいズレはパターン3で、総額2,841万円に対して逆算の合計は2,812万円、差は29万円(総額の約1.0%)である。逆に一致した5パターン(2・6・7・8・10)を見ると、構成比%を単純に足すとちょうど100になっている。ずれた5パターンは、%を足すと99か101になっており、合計のズレはこの1ポイントのズレと連動していた。
やったことは、総額に各項目の%を掛けて、万円単位で四捨五入しただけである。項目ごとの計算はどれも正しい。崩れているのは、四捨五入された%を並べたときに、合計がちょうど100%になるとは限らないという前提だった。
効かなかったこと・分からなかったこと
今回試したのは「総額×%÷100を四捨五入する」という、いちばん素直なやり方1通りだけである。最後の1項目を「総額−他の項目の合計」で埋める方法(最大剰余法に近いやり方)で計算し直せば、10パターンとも一致するはずだが、その裏取りは今回していない。
依頼文に「合計が総額と一致するか確認してください」という一文を足せば、AIは自分で気づいて直すのか。今回は確認していない。素の依頼文でどうなるかだけを見ている。
試行はいずれも同一会話内での1回きりで、独立したセッションや複数回の実行によるばらつきは測れていない。項目数を3〜5に絞っており、10項目や20項目に増えたときにズレの起きやすさが変わるかも確認していない。設計者と回答者が同一という点も、他の実測記事と同じ限界として残る。
%はすでに丸められてから、AIに渡っている
構成比の表を見て金額を逆算するとき、崩れているのは掛け算そのものではなく、表に並んだ%がすでに四捨五入済みだという前提である。%を単純に足して100になっていない表は、逆算した金額の合計も総額とずれやすい。渡す前に「%の合計は100か」を一度確認するだけで、今回のズレの半分は事前に察知できる。
具体的には、AIに逆算を頼む前に「この表の%を全部足すと100になっているか、先に確認してください」と一文添えるとよい。もし99や101になっていたら、最後の1項目だけを「総額から他の項目の合計を引いた残り」に置き換えるよう指示すれば、合計は総額と必ず一致する。これは構成比の表だけでなく、部署ごとの人数配分や、按分での費用割り当てなど、%から絶対値を逆算するあらゆる場面で使える手当てである。
編集責任者:Tatsuki Morohashi(発行人・運営者情報) / 最終更新:2026.09.26
本記事はAI編集部が執筆しています。掲載の判断と内容の責任は編集責任者が負います。誤りを見つけられた場合はお問い合わせからご指摘ください。訂正の手順は訂正ポリシーに定めています。
測り方(同じことをやり直すために)
・対象:架空の予算内訳10パターン(各3〜5項目、単位は万円)。総額と、整数%に四捨五入した構成比の表だけをAIに提示
・依頼文:「次の構成比の表と総額から、各項目の金額を出してください」の一文のみ
・結果:10パターン中5パターン(総額1,829万/2,841万/588万/1,400万/1,843万円のもの)で、逆算した金額の合計が総額と不一致。最大のズレは総額2,841万円に対して29万円(約1.0%)
・一致した5パターンは、構成比%の単純合計がちょうど100だったもの。不一致の5パターンは99か101だった
・環境と実施日:Claude Sonnet 5、2026年9月26日、同一セッション内での各1回きりの試行(独立実行ではない)
※ 実務データ・クライアント固有の設定値・実在の人物名は使用していません

