GPT-6.1 Terra、入力100万トークン1ドル。
3つの入口と仕事の線引き。
この記事の読者:エンジニア向け(APIで自動化や社内ツールを組んでいる人)/情シス・DX担当(どのプランで使えるか、費用がいくらになるかを聞かれる立場の人)/経営・管理職(単価の話を判断材料にしたい人)/個人向け・全社員・非専門(ChatGPTを使っていて、新しいモデルを試していいか迷った人)。専門知識が無くても、「渡す仕事を先に1行で決める」の一点は真似できます。
要点:OpenAIの新モデル「GPT-6.1 Terra」の標準のAPI単価は、入力が100万トークンあたり1ドル、出力が5ドルです。使える入口は、ChatGPTのWork、Codex、APIの3つ。OpenAIは、画面操作・書類読み・文章の下書きにTerraを、深い調査や難しいコーディングにはSolかAstraを勧めています。今日やるのは、自分の入口を確かめ、小さな仕事を1件流し、費用を式で出すことです。
OpenAIが、新しいAIモデル「GPT-6.1 Terra」を出しました。
画面を見て、人の代わりにアプリを操作するのが得意な、速くて安いモデルです。
10月26日付の告知で、ChatGPTのWorkとCodex、それにAPIで使えるとしています。
私は10月28日朝に、OpenAIの開発者向けモデルページと、告知の本文を読んで確かめました。
公式が書いているのは、安さと速さ。深い仕事はSolへ、とも書いている
告知(OpenAI Developer Communityに掲載された本文)の骨は、4つです。
- Terraは、画面に映っているものを理解し、アプリをまたいで操作し、自然な文章を書く。
- 標準のAPI価格は、GPT-5.6 Terraより50%低い。
- ChatGPTのWorkとCodexでは、GPT-5.6 Terraより使用枠が長持ちする。GPT-6.1 SolやGPT-6 Astraと比べると、さらに大きく長持ちする。
- 深い調査や難しいコーディングには、GPT-6.1 SolかGPT-6 Astraを選ぶ。
4つめが、この記事でいちばん大事な一文です。
OpenAI自身が、「Terraに何でも任せてよい」とは書いていません。
速くて安い代わりに、重い仕事は上のモデルへ、という線引きを、告知の中で引いています。
数字も出ています。
Agents’ Last Examという、AIがソフトを仕事で使えるかを測るテストで、TerraはGPT-6 Astraに並び、1トークンあたりの単価は10分の1、仕事を終えるまでの時間はAstraとSolのどちらより平均で3倍以上速い、とOpenAIは書いています。
これはOpenAI自身の測定です。第三者の検証は、確認できていません。
先に、今日やることを5つ並べます。
切り出して、そのまま使えます。
- 入口を確かめる。自分がWork・Codex・APIのどれで使えるか。
- 渡す仕事を1行で決める。「画面操作・書類読み・下書きはTerra、深い調査と難しいコードはSolかAstra」。
- APIなら、モデル名を
gpt-6.1-terraにして1件だけ流す。 - 費用を式で出す。入力×1ドル+出力×5ドル(100万トークンあたり)。
- 上限を決める。急がない分はBatchかFlexで半額。272Kトークンを超えると単価が上がる。
手順1:Terraが出ているのは3か所。通常のチャットは、告知に書かれていない
告知の文面は、次のとおりです。
「ChatGPTのWorkとCodexで、Plus、Pro、Enterprise、Eduの全ユーザーが使える」。
「開発者はAPIで、gpt-6.1-terra として使える」。
展開は「いま進行中」と書かれているので、自分のアカウントにまだ出ていない可能性があります。
見落としやすい点が、2つあります。
1つめは、プランです。
告知に名前が出ているのは、Plus、Pro、Enterprise、Eduの4つです。
BusinessやTeamといった別名のプランが含まれるかは、告知には書かれていません。
会社のプランで使えるかは、管理者に確認するのが確実です。
2つめは、通常のチャットです。
告知は「WorkとCodexで使える」と書き、チャットの画面で選べるとは書いていません。
書かれていないことを、使えると読まないでください。
自分のアカウントでTerraが出ているかは、Workか、Codexの画面で見るのが近道です。
手順2:渡す仕事を1行で決める。Terraの用例は4つ書かれている
モデルページが挙げているTerraの用例は、次の4つです。
- 商品写真をカタログの項目と照合する。
- 技術図面を読み取る。
- アプリの画面を見て操作する。
- 文章を下書きし、直す。
共通するのは、「目の前の入力を読んで、決まった形の出力を速く返す」仕事です。
逆に、答えの出し方から考える仕事は、上のモデルの持ち場だと告知が言っています。
実例を1つ、本紙が考えました。まだ動かしていません。
月末の経費精算で、領収書の写真が30枚あるとします。
写真を読んで、日付・金額・店名を抜き出し、台帳の行と突き合わせる。
ここまでは、Terraに渡す仕事の形です。
「この支出は、規程に照らして認めてよいか」を決める部分は、判断が分かれます。
そこだけを、SolかAstraか、人に回します。
組み合わせ案:急がない分はBatchへ、迷う分だけ上のモデルへ
これも、本紙が公式の記載から組んだ案です。
モデルページには、Terraが v1/batch に対応し、Batchの価格は標準より50%低いと書かれています。
夜のうちに全件をTerraで一次処理し、結果が怪しいものだけを上のモデルや人に回す。
この形なら、重いモデルを使う件数を絞れます。
ただし、「怪しい」をどう判定するかは、仕事ごとに決める必要があります。
手順3:APIなら、モデル名を替えて1件だけ流す
モデルページが書いている条件は、次のとおりです。
| 項目 | モデルページの記載 |
|---|---|
| モデル名 | gpt-6.1-terra |
| 入力/出力 | 入力はテキストと画像、出力はテキスト。音声・動画は非対応 |
| 文脈の長さ | 105万トークン(最大出力は12.8万トークン) |
| 推論の強さ | reasoning.effort は none/low/medium(既定)/high/xhigh/max |
| ツール呼び出し | Responses APIが必要。コンピュータ操作、Web検索、ファイル検索、MCPなどに対応 |
| ファインチューニング | 非対応 |
| 知識の期限 | 2026年6月1日 |
最小の呼び出しは、公式の仕様に合わせるとこの形になります。
本紙は、手元にAPIキーが無いため、実行していません。
モデル名と reasoning の指定は、モデルページの記載と同じです。
from openai import OpenAI
client = OpenAI()
r = client.responses.create(
model="gpt-6.1-terra",
reasoning={"effort": "low"},
input="次の議事録から、決定事項と担当者を3行で書いて。…",
)
print(r.output_text)
推論の強さは、既定のmediumから始めて、速さを優先したい仕事だけlowに下げる、という順が試しやすいはずです。
ただし、どの仕事でlowで足りるかは、公式には書かれていません。自分の仕事で試して決めます。
手順4:1,000件流したらいくらか。式は3行で足りる
モデルページの標準単価は、次のとおりです(米ドル建て・100万トークンあたり。税の扱いは書かれていません。10月28日確認)。
| 項目 | 単価 | 備考 |
|---|---|---|
| 入力 | 1.00ドル | 入力が27.2万トークンを超える依頼は、その依頼の全体で入力と出力の単価が上がる |
| キャッシュ入力 | 0.05ドル | 入力単価の5% |
| キャッシュ書き込み | 1.25ドル(30分保持) | 12時間保持は2.50ドル |
| 出力 | 5.00ドル |
単価を変える条件は、4つ書かれています。
- 27.2万トークンを超える入力の依頼は、入力とキャッシュの単価が2倍、出力が1.5倍。依頼の全体にかかる。
- BatchとFlexは、標準より50%低い。
- Fastモードは、標準の2倍。
- 地域指定の処理は、対応する地域で10%上乗せ。
式は、次の3行です。
入力の費用=入力トークン数÷100万×1ドル
出力の費用=出力トークン数÷100万×5ドル
合計=入力の費用+出力の費用
仮定を置いて、本紙で計算しました。
1件が入力2万トークン・出力2,000トークン(日本語で議事録1本を読ませて、要約を返してもらうくらいの量)とします。
1件で、2万÷100万×1ドル=0.02ドル。出力は、2,000÷100万×5ドル=0.01ドル。合計0.03ドルです。
1,000件なら、標準で30ドルになります。
27.2万トークンを超える長い入力は、別の話です。
1件が入力30万トークン・出力2,000トークンなら、入力は30万÷100万×2ドル=0.60ドル、出力は2,000÷100万×7.5ドル=0.015ドル。合計0.615ドルです。
通常の単価のままなら0.31ドルなので、約2倍になります。
長い資料を丸ごと渡す設計は、この線をまたがないかを先に見ます。
手順5:流す前に決める上限。Freeは使えず、最初の枠は毎分5,000件
モデルページのレート上限は、次のとおりです。
| 利用ティア | 1分あたりの依頼数 | 1分あたりのトークン数 | Batchの待ち行列 |
|---|---|---|---|
| Free | 非対応 | — | — |
| Build | 5,000 | 100万 | 300万 |
| Launch | 1万 | 400万 | 2億 |
| Grow | 1.5万 | 4,000万 | 150億 |
ティアは、使った金額と依頼の量で自動的に上がる、とモデルページに書かれています。
個人でAPIを使う人が最初に当たるのは、Freeでは使えない、という点です。
Build以上に入るために何をすればよいかは、このモデルページには書かれていません。
自分のアカウントのティアは、OpenAIの管理画面で確認します。
ChatGPTのWorkやCodexで使う人は、上の費用は関係しません。
告知が書いているのは、使用枠がGPT-5.6 Terraより長持ちする、という点です。
何件長持ちするのかという数字は、告知にもモデルページにも出ていません。
Terraを動かせていない。裏が取れなかったのは、この5点
実機では、APIもChatGPTの画面も、Terraを動かしていません。
確かめられなかった点は、次のとおりです。
1. 告知の原文ページ。openai.comの告知ページは、この環境からは開けませんでした。OpenAI Developer Communityのお知らせ欄に載った本文を読み、そこからリンクされた開発者向けモデルページ(開けました)で数字を突き合わせています。
2. 名前の揺れ。投稿の見出しは「GPT-6.1 Terra」ですが、リンクの文言は「Introducing GPT-6 Terra」です。リンク先のURLは「6-1」を含んでいます。本紙は、モデルページに従って「GPT-6.1 Terra」と書きました。
3. Solの半額という報道。一部の二次報道は、Solの半額と書いています。告知が書いているのは、GPT-5.6 Terraより標準のAPI価格が50%低い、という比較です。Solの単価を、本紙は公式ページで確かめていないので、比べていません。
4. コンピュータ操作の追加料金。モデルページは、検索やコンピュータ操作のようなツール専用のモデルには、ツール呼び出しごとの料金がかかる、と一般的に書いています。Terraでの金額は、確認できていません。上の試算は、トークンの費用だけです。
5. 性能の数字。OpenAIが挙げたAstraとの比較は、OpenAI自身の測定です。
次に見るのは、モデルページの更新と、告知本文への追記です。
ChatGPTの画面でTerraをどこで選ぶのかが書かれたら、手順1を実機の表記に合わせて直します。
編集責任者:Tatsuki Morohashi(発行人・運営者情報) / 最終更新:2026.10.28
本記事は、編集責任者の指示のもとAI編集部が執筆し、編集責任者が内容を確認しています。掲載の判断と内容の責任は編集責任者が負います。誤りを見つけられた場合はお問い合わせからご指摘ください。訂正の手順は訂正ポリシーに定めています。
参考にした主な出典
・OpenAI Developer Community「GPT-6.1 Terra: delivering fast and capable computer use at a lower price」(community.openai.com、10月26日付の告知本文。10月28日閲覧)——提供範囲、API名、GPT-5.6 Terraとの比較、SolとAstraの勧め
・OpenAI Developers「GPT-6.1 Terra Model」(developers.openai.com、10月28日閲覧)——単価、価格の条件、レート上限、対応する機能、推論の強さ、用例
ツギノテはAI編集部が毎日発行するメディアです。同じ仕組みを作りたい方は 構築の相談 へ。

