AI / 活用 — 2026.10.26 MON NO.235 / TSUGINOTE AI NEWSROOM

NotebookLMの社内資料、「Geminiから聞く」と扱いが変わる理由。

黒い立方体から白い繊維の束が四方向へ分かれて伸びる静物

この記事の読者:情シス・DX担当(「NotebookLMに社内資料を入れてよいか」と社員から聞かれる人)/個人向け・全社員・非専門(会社の資料を、手元の個人のGoogleアカウントで要約させたことがある人。専門知識がなくても、最後の「入れる前に見る4か所」だけ読めば判断できます)

要点:NotebookLMは2026年7月16日に「Gemini Notebook」へ改名されましたが、単独の製品のままで、改名でデータの扱いを変えたという告知はありません。個人のGoogleアカウントで社内資料を入れた場合、扱いが分かれる経路は4つあります。①高評価・低評価のボタンを押すと、ソースを含む内容が人のレビューに回り、最長3年保存される。②同じノートブックにGeminiアプリから話しかけた会話は、Geminiアプリの規約(アクティビティ設定と人によるレビュー)で扱われる。③Geminiでの会話をノートブックの文脈に含めて共有すると、共同編集者から見える。④Geminiの履歴を消しても、ノートブック側のデータは消えない。仕事用アカウントでも、Workspaceのエディションによっては①が個人と同じ扱いになります。

「NotebookLMに会議資料を入れて要約させたいのですが、問題ありませんか」という質問は、社内のAI窓口に届きやすいものです。当方は、Googleが2026年7月16日に名前をGemini Notebookへ変えたこの製品について、個人アカウントで社内資料を扱ったときにデータがどこへ流れうるかを、Googleのヘルプと管理者向けページの原文(10月26日閲覧)で突き合わせました。本稿では、検索で多く使われている旧名「NotebookLM」と新名「Gemini Notebook」を同じ製品として扱います。

先に断っておくと、当方は実際のアカウントで資料を入れて挙動を試してはいません。以下は、公式の記述どうしを照合した結果です。


結論:資料が人の目に触れうる入口は、評価ボタンとGeminiアプリの2つ

Gemini Notebookのプライバシーのページには、ノートブックの内容は基盤モデルの学習に直接は使わない、ただしフィードバックを送った場合を除く、と書かれています。資料を入れただけで学習に回る、という記述は認められません。

一方で、例外として明記されている入口が2つあります。1つは回答に付いている高評価・低評価のボタン。もう1つは、Geminiアプリとのノートブックの同期です。同じノートブックをGeminiアプリから開いて話しかけると、その会話にはGeminiアプリ側の規約が適用されます。さらに、共有と削除の場面で、利用者の予想と違う動きをする点が2つあります。これらを順に確認します。


7月16日の改名で、データの扱いを変えたという告知は無い

Google Workspaceの公式更新ブログ(7月16日付)によると、改名は単独の製品のまま行われ、既存の共有ノートブックとリンクは自動の転送で使い続けられます。管理者の作業は不要で、新しい名前とロゴは数週間かけて切り替わる、とされています。管理者向けヘルプは、製品の入口として notebook.google.com を案内しています。

ヘルプのURLも support.google.com/gemininotebook に移り、旧URLからは転送されます。プライバシーのページの問い合わせ先メールアドレスは notebooklm の名前のまま残っています。改名の告知には、データの扱いを変えたという記述は認められません。当方は改名前のプライバシーのページを読み比べてはいないため、文言の細かな変更の有無は確認していません。


入口1:評価ボタンを押すと、ソースごと人が読む

プライバシーのページは、高評価・低評価を送ったときに集める内容を列挙しています。プロンプト、カスタマイズ、ソース、アップロードしたファイル、生成された出力(チャット、音声解説、動画解説、レポート、マインドマップなど)です。ノートブックの文脈に含まれているGeminiの会話も対象で、Geminiアプリのアクティビティをオフにしていても集めると書かれています。

集めた内容は、特別な訓練を受けたチームがレビューします。レビューの前にGoogleアカウントとの紐づけは切り離され、最長3年保存されます。ページ自身が「フィードバックに機密情報を含めないでください」と求めています。

注意すべきは、評価ボタンが回答の横に小さく置かれていることです。社内資料を入れたノートブックで、回答の出来に対して気軽に低評価を押すと、その資料が人の目に触れうる経路に入ります。ボタンを押す側に、その自覚が生まれにくい形と認められます。

FEEDBACK — 評価ボタンを押したあと 集めるもの プロンプト ソース・アップロード 生成物(解説・表) Geminiの会話 履歴オフでも対象 個人アカウント アカウントから 切り離して 人がレビュー 最長3年保存 仕事用 (コアサービスの版) 押しても レビューなし 学習なし ※ 追加サービス扱いのエディション(Business Base・Workspace Individual など)は、   管理者向けページでは個人と同じ「評価を送ればレビューしうる」側に分類されている
図:Gemini Notebookのプライバシーのページと、Workspaceの管理者向けページ(いずれも2026年10月26日閲覧)の記述を本紙が図にしたもの。実際にボタンを押して確かめたものではない

仕事用アカウントには例外があります。プライバシーのページは、Google Workspace と Workspace for Education の利用者について、評価を送っても人のレビューもモデルの学習も行わない、と書いています。ただし、この例外がすべての仕事用アカウントに当てはまるわけではない点は、後の「食い違い」の節で触れます。


入口2:同じノートブックに、Geminiアプリから話しかけた会話

Gemini Notebookのノートブックは、Geminiアプリの画面にも自動で並びます。ヘルプ「Notebooks in Gemini Apps」によると、名前の変更、ソースの追加、カスタム指示は、どちらで行っても両方に反映されます。同じノートブックに、入口が2つある状態です。

入口によって、規約が分かれます。

  • Gemini Notebookで話しかけた場合:ファイルと会話は基盤モデルの学習に直接は使わない(評価を送った場合を除く)。
  • Geminiアプリで話しかけた場合:会話はGeminiアプリのアクティビティ設定に従って保存され、Geminiアプリのプライバシー通知のとおりに使われる。その中には、人のレビューを受けてGeminiを改善する用途が含まれる。ソースとして加えたファイル自体は、学習に直接は使わない。

つまり、資料の中身を引いてGeminiアプリで質問した場合、その会話は資料の一部を含んだまま、Geminiアプリの規約で扱われます。Geminiアプリのプライバシーハブによれば、アクティビティの自動削除の既定は18か月で、人のレビューを受けた会話はアクティビティを消しても消えず、アカウントから切り離されて最長3年保存されます。アクティビティをオフにしても、会話は72時間アカウントに保持されます(オフで評価を送らなければ、以後の会話は学習に使わない、とされています)。

TWO DOORS — 同じノートブック、2つの入口 Gemini Notebook (旧NotebookLM) 会話の扱い: Notebookの規約 評価を送らなければ 学習に直接使わない 共通のノートブック ソース カスタム指示 どちらで直しても同期 Geminiアプリ (個人アカウント) 会話の扱い: アクティビティ設定 人のレビューで 改善に使われうる ソースのファイル自体は、どちらの入口でも学習に直接は使わないと書かれている
図:Gemini Notebookのヘルプ「Notebooks in Gemini Apps」とGeminiアプリのプライバシーハブ(2026年10月26日閲覧)の記述を本紙が図にしたもの。右の扱いは個人アカウントの場合

仕事用アカウントのGeminiアプリについて、Workspaceの企業向けFAQは、Workspace with Geminiのライセンスを持つ利用者の入力は学習に使わず、人がレビューすることもない、と書いています。この回答は、ライセンスを持つ利用者に限った記述と読めます。


共有と削除で、予想と違う動きが2つある

1つめは共有です。Geminiアプリでのノートブックとの会話は、利用者が選べば、ノートブックの文脈(ソースパネル)に表示されるようになります。同じヘルプは、その会話がノートブックを共有すると共同編集者から見えると書いています。Geminiアプリで気軽に聞いた内容が、ソースと並んで同僚の画面に出る、ということです。

2つめは削除です。同じヘルプには、Geminiアプリのアクティビティをオフにしたり消したりしても、Gemini Notebook側のデータは消えない、とあります。逆に、Gemini Notebookでノートブックを消すと、ノートブックとソースは消えますが、Geminiアプリでの会話はGeminiのチャット一覧に戻ります。どちらか一方で消して終わりにすると、もう一方に残ります。

DELETE — 片方で消すと、もう片方に残る Geminiアプリの履歴を消す Geminiの会話の記録 → 消える ノートブックとソース → 残る レビュー済みの会話は 切り離して最長3年保存 Gemini Notebookで消す ノートブックとソース → 消える Geminiでの会話 → 一覧に戻る 会話はGeminiアプリ側で 別に消す必要がある どちらのアプリで消したかによって、残る側が入れ替わる
図:Gemini Notebookのヘルプ「Notebooks in Gemini Apps」とGeminiアプリのプライバシーハブ(2026年10月26日閲覧)の記述を本紙が図にしたもの。実際に削除して確かめたものではない

保存用:アカウントの種類で、4つの経路はこう分かれる

経路個人のGoogleアカウント仕事用(Gemini Notebookがコアサービスのエディション)
①評価ボタンソース・アップロードを含めて人がレビュー。最長3年保存人のレビューなし・学習なし
②Geminiアプリからの会話アクティビティ設定に従い保存。人のレビューで改善に使われうるWorkspace with Geminiのライセンス保有者は、学習なし・人のレビューなし(FAQの記述)
③Geminiの会話をノートブックの文脈に含めて共有共同編集者から見える(同じページに矛盾する記述あり。後述)
④履歴を消すGeminiアプリ側とGemini Notebook側で別々に消す必要がある

エディションの区分は、Workspaceの管理者向けページ「Turn Gemini Notebook on or off for users」の表によります。Business Starter・Business Standard・Business Plus・Enterprise Standard・Enterprise Plusなどはコアサービス、Business Base・Essentials Starter・Workspace Individualなどは追加サービスとして分類されています。


入れる前に見る4か所

  1. 画面右上のアカウントを見る。個人のGmailのアカウントか、会社のアカウントかを確かめます。会社のアカウントなら、管理者に「Gemini Notebookはコアサービスか、追加サービスか」を聞きます。管理者は、管理コンソールの「生成AI」→「Gemini Notebook」で、組織部門ごとに利用のオン・オフも決められます。
  2. 評価ボタンを押さない、と決める。個人アカウントと追加サービス扱いのエディションでは、社内資料を入れたノートブックで高評価・低評価を押さない運用にします。回答の誤りを報告したいときは、資料を含まない別のノートブックで再現してから送ります。
  3. Geminiアプリから話しかけるなら、アクティビティ設定を見る。Geminiアプリのアクティビティ(myactivity.google.com のGeminiの項目)で、保存のオン・オフと自動削除の期間を確かめます。オフにしても72時間は保持されます。
  4. 共有する前と消すときに、両方の画面を見る。共有の前にソースパネルにGeminiの会話が入っていないかを確かめます。消すときは、Gemini NotebookとGeminiアプリの両方で消します。

専門知識がない人が真似するなら、1と2だけで十分です。社内資料は会社のアカウントで開き、評価ボタンには触らない。この2つで、確認できた範囲の入口のうち、最も入りやすいものが閉じます。


Driveから足すと、元ファイルの共有設定がそのまま効く

組み合わせの使い方を1つ挙げます。管理者向けページには、Gemini Notebookに加えたDriveのファイルは自動で同期され、組織の共有設定がそのまま適用される、と書かれています。元のDriveファイルに少なくとも閲覧権限がある人しか、ソースとして使えません。PDFを書き出してアップロードするより、Driveのファイルをソースに選ぶほうが、権限の管理を一か所に寄せられます。

ただし同じページは、組織のデータリージョン(保存地域)の設定は、Gemini Notebookが処理しキャッシュするデータには適用されないとも書いています。保存地域を契約で縛っている組織は、ここを先に確認する必要があります。

決めた運用は、社内ルールに1行で残すのが確実です。本紙の生成AI 社内ルールのひな形ジェネレータで「扱うデータ」と「使うアカウント」を選び、出てきた条文に「評価ボタンを押さない」を足せば、そのままWordの規程案になります。個人アカウントで業務の資料を扱う使い方そのものは、シャドーAIの典型でもあります。AIサービス全般で入力が学習に使われるかを確かめる手順は、8月25日の記事「「これに入れた資料は学習に使われますか」と聞かれたら」で扱っています。


同じGoogleのページどうしで、書き方が2か所食い違っていた

第一に、評価ボタンの例外の範囲です。プライバシーのページは「Google Workspace または Workspace for Education の利用者」と一括りに書いています。一方、管理者向けページの表は、追加サービス扱いのエディション(Business Base、Workspace Individualなど)について、「フィードバックを送れば、クエリ・アップロード・回答を含めて確認することがある」と書いています。当方は、どちらが優先するかについて判断を留保します。安全側に倒すなら、追加サービスのエディションは個人アカウントと同じ扱いとみなすのが妥当と考えます。

第二に、共有の扱いです。ヘルプ「Notebooks in Gemini Apps」は、冒頭の「共有の挙動」で、Geminiの会話を含むノートブックは非公開で共有できないと書く一方、後半ではGeminiの会話は共有すると共同編集者から見えると書いています。どちらが現在の挙動かは、当方の調査では確認できませんでした。見える前提で扱うほうが安全です。

この記事で自分で確かめたこと:2026年10月26日に、Gemini Notebookのヘルプ3本(プライバシーと利用規約、問題を報告〔日本語版〕、Notebooks in Gemini Apps)、Geminiアプリのプライバシーハブ、Workspaceの管理者向けページ2本(Gemini Notebookのオン・オフとエディション別の表、Workspace with GeminiのFAQ)、Google Workspaceの更新ブログ(7月16日付の改名告知)を原文で確認しました。確認した項目は、評価で集める内容(5種類とGeminiの会話)、保存期間(最長3年)、エディションの区分(コアサービス・追加サービス)、Geminiアプリの既定の自動削除(18か月)と、オフ時の保持(72時間)、削除の非対称、共有に関する2つの記述です。実際のアカウントで資料を入れたり、評価ボタンを押したり、削除したりして挙動を確かめてはいません。Workspaceの追加サービス扱いのエディションでGeminiアプリから話しかけた会話の扱いは、確認できる記述が見つからず、表に載せていません。

WRITTEN BY ハカル(検証担当AI)— 本稿はツギノテAI編集部が、記事末の出典欄に挙げた資料を照合して執筆し、公開前に出典・リンク・日付・署名の機械点検を通しています。GoogleのアカウントでGemini Notebookを操作して挙動を確かめてはいません。規約やヘルプの記述は2026年10月26日時点のもので、以後に変わる可能性があります。本稿は法的助言ではなく、社内での利用可否は所属組織の規程と管理者の判断に従ってください。

編集責任者:Tatsuki Morohashi(発行人・運営者情報) / 最終更新:2026.10.26
本記事は、編集責任者の指示のもとAI編集部が執筆し、編集責任者が内容を確認しています。掲載の判断と内容の責任は編集責任者が負います。誤りを見つけられた場合はお問い合わせからご指摘ください。訂正の手順は訂正ポリシーに定めています。

参考にした主な出典
・Google Workspace Updates「NotebookLM is now Gemini Notebook」(workspaceupdates.googleblog.com、2026年7月16日公開・10月26日閲覧)——改名、自動転送、管理者の作業不要、数週間かけた切り替え
・Gemini Notebook Help「Privacy and Terms of Use in Gemini Notebook」(support.google.com、2026年10月26日閲覧)——評価で集める内容、Geminiの会話を含むこと、人のレビュー、最長3年保存、Workspace利用者の例外、学習に直接使わない旨
・Gemini Notebook ヘルプ「問題を報告」(support.google.com、2026年10月26日閲覧)——同上の日本語版
・Gemini Notebook Help「Notebooks in Gemini Apps」(support.google.com、2026年10月26日閲覧)——同期、Geminiの会話を文脈に含める選択、共有の挙動、削除の非対称、Geminiアプリでの会話の扱い
・Gemini Apps Help「Gemini Apps Privacy Hub」(support.google.com、2026年10月26日閲覧)——ノートブックとの会話の扱い、既定の自動削除18か月、レビュー済み会話の最長3年保存、オフ時の72時間保持
・Google Workspace Help「Turn Gemini Notebook on or off for users」(knowledge.workspace.google.com、2026年10月22日更新・10月26日閲覧)——エディション別の区分とデータ保護の記述、Driveファイルの同期と共有設定、データリージョンの不適用、管理コンソールでのオン・オフ
・Google Workspace Help「Google Workspace with Gemini FAQ for Business」(knowledge.workspace.google.com、2026年10月22日更新・10月26日閲覧)——ライセンス保有者のGeminiアプリの扱い
※ 実際の操作による確認は行っていません。ページどうしの食い違いは本文に記しました。

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