配ったカスタムGPTが、12月11日に止まる。
移行先を選ぶ軸は四つ。消えるのは、まず会話のログだ。
この記事の読者:情シス・DX担当/個人向け(会社や自分のために、カスタムGPTを一つでも作ったことがある人)
要点:OpenAIのカスタムGPTは2026年12月11日に停止する予定です。公式ヘルプによれば、Enterprise向けの移行機能は9月22日を目標に提供が始まりますが、あくまで目標で保証ではありません。会話の履歴・カスタムアクション・モデル指定・共有範囲の4つは、どれも自動では引き継がれません。移行先を選ぶ軸を4つに絞りました。
会社の誰かが去年か今年、業務を楽にするために「カスタムGPT」を一つ作った経験があるかもしれない。議事録の書式を覚えさせたもの、社内の用語集を読ませたもの、あるいは個人がプロンプトの下書き用に作った自分専用のもの。そのカスタムGPTは、2026年12月11日に動かなくなる。
OpenAI公式ヘルプセンターの「Custom GPT retirement and migration FAQ」(更新は本稿執筆時点で21時間前)によれば、この移行は個人向け・Enterprise向けを問わず、全プランのカスタムGPTが対象になる。公式が用意した移行先は、新しく作られた「プラグイン」という仕組みだ。
選ぶ軸は四つ
移行の話は、案内に沿って「プラグインへ移行」ボタンを押せば終わり、というほど単純ではない。何が引き継がれて、何が引き継がれないかを先に知っておかないと、移行した後になって「あの機能がない」と気づくことになる。公式ヘルプが「自動では移行しない」と明記している項目は四つある。
- 会話の履歴 — 移行してもGPTでのやり取りはプラグインに引き継がれない
- カスタムアクション — 外部サービスと繋ぐ設定は自動では移行されず、必要ならMCPサーバー等での再構築になる
- モデルの指定 — GPTで選んでいたモデルはプラグインに引き継がれず、Enterpriseでは既定モデルに変わる
- 共有範囲 — 社内外に公開していたGPTの共有設定も、移行後のプラグインには引き継がれない(公開は別の申請が要る)
四つの移行先を並べる
移行の実務は「OpenAIの公式手順に従う」だけではない。カスタムGPTを維持してきた理由によって、現実的な選択肢は四つある。2026年9月19日から20日にかけて、OpenAI公式ヘルプページで確認できた範囲を並べる。
| 移行先 | 向いている場合 | 会話履歴 | カスタムアクション |
|---|---|---|---|
| OpenAI公式のプラグイン移行 | いま使っているGPTをほぼそのまま延命したい | 引き継がれない | 引き継がれない。MCPサーバー等での再構築が要る場合がある |
| Microsoft・Google等、既存の社内SaaSへ統合 | すでに全社でCopilotやGeminiのエージェント機能を契約している | 該当なし(別サービスへの作り直し) | 該当なし(別サービスへの作り直し) |
| 自作のワークフロー(GAS・Pythonなど)へ置き換え | カスタムアクションの外部連携こそが価値だった | 該当なし | APIの仕様に合わせて作り直す |
| 移行せず廃止する | 利用者がほぼいない・作った本人しか使っていない | — | — |
Enterprise向けの日程は、公式ヘルプが示している範囲でこうなっている。9月11日に管理者への通知、9月22日を目標に移行機能とバナーの提供開始(「target(目標)であり、すべてのワークスペースでの提供を保証するものではない」と明記)、10月26日に新規カスタムGPTの作成終了(planned=予定)、12月11日に停止してGPTストアの一覧からも消える。
用途別に選ぶ
会話が続く前提の使い方をしていないなら、公式のプラグイン移行で十分なことが多い。定型のQ&Aや文書の書式チェックのように、毎回ゼロから聞き直す使い方であれば、会話履歴が引き継がれないことの影響は小さい。
すでに会社でMicrosoft 365やGoogle Workspaceのエージェント機能を契約しているなら、そちらへ寄せたほうが権限管理も一本化できる。個人が便利さで作ったGPTが、実は全社導入済みのツールで代替できる、というケースは珍しくない。
外部サービスと繋ぐカスタムアクションが肝だったなら、自動移行は期待できない。MCPサーバーでの作り直しが必要になる可能性が高いので、エンジニアや構築を依頼している相手に早めに相談する。
移行しなくていい場合
二つある。
作った本人しか使っていない、利用ログを見たら数か月動いていないGPTなら、移行先を探す前に、本当にまだ必要かを聞いたほうが早い。使われていない仕組みを新しい形で作り直すのは、いちばん無駄が大きい。
他人が公開したGPTを使っているだけなら、自分で移行する必要はない。公式ヘルプも、利用する側は作った人の案内を待ってよいとしている。ただし、その作った人が今回の話を知らない可能性はある。
目標日は、保証ではないと書いてある
OpenAI公式ヘルプは、Enterprise向けの9月22日について「target(目標)であり、すべてのワークスペースで利用可能になることを保証するものではない」と明記している。10月26日の作成終了も「planned(予定)」という言葉つきだ。今回確認できた範囲で確定しているのは、12月11日に停止するという一点だけに見える。
この記事を書いている時点で、日本語での公式アナウンスは確認できていない。今回の出典はすべて英語版のヘルプセンターで、日本の管理画面にいつ・どの文言で通知が出るかは分からない。管理者への通知を待つより先に、自分(会社)のGPTの一覧を洗い出しておくほうが、実際に通知が来てからの手間を減らせる。
編集責任者:Tatsuki Morohashi(発行人・運営者情報) / 最終更新:2026.09.20
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出典
・OpenAI公式ヘルプセンター「Custom GPT retirement and migration FAQ」help.openai.com/en/articles/20001519(確認日: 2026-09-20)——退役日(2026年12月11日)、Enterprise向け日程(9月11日・9月22日目標・10月26日予定)、会話履歴・カスタムアクション・モデル指定・共有範囲が自動移行の対象外である旨
※ 移行スケジュール・提供状況は変更が早い分野です。実施前に必ず公式ヘルプページでご確認ください。

