Copilotに読ませたくないSharePointサイトを外す4手順
7月31日で「許可リスト」は新規に作れない。
この記事の読者:情シス・DX担当(Microsoft 365 Copilotを配る側で、見せたくない社内サイトを先に外しておきたい人)
Copilotを全社に配ったあと、最初に来る問い合わせは使い方の質問ではありません。「なぜこれが出てくるのか」です。
誰も見ていないはずの古いSharePointサイト。数年前のプロジェクトで作られ、そのとき急いでいたので「サイトのメンバー」に広く権限を付けたまま放置されている。そこに評価シートや取引条件の草案が残っている。Copilotに聞くと、それが根拠として出てきます。
この場面で長く使われてきた応急処置が、制限付きSharePoint Search(RSS)でした。最大100サイトの許可リストを作り、そこ以外を全社検索とCopilotの参照範囲から外す。権限の棚卸しが終わるまでの時間稼ぎとして、Copilot展開の定番の一手でした。
その手が、2026年7月31日以降、新しく有効化できなくなりました。Microsoft Learnの当該ページには「制限付き SharePoint Search は廃止されます。2026 年 7 月 31 日以降、新しい有効化がブロックされます」と明記され、代わりに制限付きコンテンツ検出(Restricted Content Discovery、以下RCD)を使うよう案内されています。
今日はこちらの手順に置き換えます。サイト単位で4手順です。
なぜ許可リスト方式が閉じられたのか
理由は2つに絞れます。
1つ目。100サイトでは足りない。 公式ドキュメントは「制限付き SharePoint Search は 100 個のサイトに制限されています。これは、organizationが Copilot とエージェント操作をスケーリングするため、持続可能ではありません」と書いています。許可リスト方式は「載せたものだけ見える」ので、Copilotを広げるほど許可リストに載せたいサイトが増え、上限に当たります。
2つ目。Copilotを使っていない人まで巻き込む。 RSSは全社検索そのものに効きます。ドキュメントのFAQには、Exchange・To Do・Planner・Loopなど「SharePoint コンテンツやファイルを含めることができるすべての製品」の検索結果が影響を受ける、とあります。Copilotのライセンスを持たない社員の検索体験まで削っていたことになります。
ここで押さえておきたいのは、RSSもRCDもアクセス許可を変えていないという点です。RSSのページは「セキュリティの境界ではなく、SharePoint サイトに対するアクセス許可を変更していない」と明言し、RCDのページも「サイトの既存のアクセス許可には影響しません。アクセス権を持つユーザーは、制限付きコンテンツ検出がオンになっているサイトでファイルを開くことができます」と書いています。どちらも「見つかりにくくする」道具で、権限設計の代わりにはなりません。時間を買うための設定だと理解して使ってください。
4手順
作業に必要なのはSharePoint管理者の権限と、最新版のSharePoint Online管理シェルです。前提ライセンスは後述します。以下の画面名・コマンドはMicrosoft Learn「SharePoint サイトとコンテンツの検出を制限する」(2026年5月14日更新)の記載に合わせています。
手順1.掛ける先を数サイトに絞る。 SharePoint管理センターで[サイト]→[アクティブなサイト]を開きます。公式はデータアクセスガバナンスレポートや[アクティブなサイト]タブを使って「最初にターゲット サイトの選択的な一覧をコンパイルすることをお勧めします」としています。
ここで全サイトに掛けたくなりますが、ドキュメントは注意として「制限付きコンテンツ検出の過剰使用は、検索、SharePoint、Copilot 全体のパフォーマンスに悪影響を与える可能性があります」と書いています。RCDは検索インデックスへ伝えるサイトレベルの設定で、件数が多いと取り込みの待ち行列が伸びるとも説明されています。広く掛ける設定ではありません。
手順2.サイト単位でオンにする。[アクティブなサイト]で対象サイトを選ぶと詳細パネルが開きます。[設定]タブの[コンテンツをMicrosoft 365 Copilotから制限する]をオンに切り替え、[保存]を押します。
PowerShellなら次の1行です。繰り返し実行や変更管理の記録を残すなら、こちらのほうが向いています。
| やること | コマンド |
|---|---|
| サイトにRCDを掛ける | Set-SPOSite -Identity <site-url> -RestrictContentOrgWideSearch $true |
| 状態を確認する | Get-SPOSite -Identity <site-url> | Select RestrictContentOrgWideSearch |
| 外す | Set-SPOSite -Identity <site-url> -RestrictContentOrgWideSearch $false |
手順3.反映を確認する。待ち時間は読めません。 上のGetコマンドで設定値は即座に確認できますが、検索とCopilotへ反映されるまでの時間は別です。ドキュメントは「インデックス更新の待機時間は、サイト内のアイテムの数と同時に更新されるサイトの数に大きく依存します」とし、アイテムが50万を超えるサイトでは「1 週間以上かかる場合があります」と書いています。
設定が効いているサイトには、サイトの[ホーム]タブに[制限付き]タグが表示されます。「オンにしたのにまだCopilotが答える」という状態は、失敗ではなく反映待ちの可能性があります。掛けた日付を記録しておいてください。
手順4.掛けたサイトの一覧を残す。 あとから「どこに掛けたか分からない」になりやすい設定です。レポートを出しておきます。
| やること | コマンド |
|---|---|
| レポート生成を開始する | Start-SPORestrictedContentDiscoverabilityReport |
| レポートの状態とIDを見る | Get-SPORestrictedContentDiscoverabilityReport |
| レポートを落とす | Get-SPORestrictedContentDiscoverabilityReport -Action Download -ReportId <Report GUID> |
ダウンロードしたファイルは、コマンドを実行したパスに置かれます。あわせて統合監査ログに「サイトの制限付きコンテンツ検出設定をオンにする/オフにする/更新の理由」の3種のイベントが記録されます。誰がいつ外したかを追えるのは、この設定を運用に載せるうえで効きます。
詰まる場所
ライセンスの前提がある。 RCDはSharePoint Advanced Management(SAM)の機能です。SAMはMicrosoft 365 Copilotライセンスに含まれ、組織内の少なくとも1人にCopilotライセンスが割り当てられていれば、Copilot展開を支えるSAMの機能が使えるという書き方になっています。E3・E5ではCopilotアドオンが必要で、2026年5月1日に一般提供されたE7には同梱されます。ただしSAMのすべての機能がCopilotライセンスで開くわけではありません(たとえばアプリによるサイト作成の制限はSAM Plan 1のアドオンが必要)。
Copilotのボタンそのものが消える。 ここが7月に変わった部分です。Message Center通知 MC1427972(2026年7月14日公開、7月下旬に全世界へ展開)は、RCDを有効にしたサイトについて次の2点を挙げています。ひとつは、ユーザーが最近アクセスしたファイルもCopilotとMicrosoft 365検索に出なくなること(閲覧・編集・共有といったファイル単位の操作を含む)。もうひとつは、Copilotボタン・AIメニュー・AIでページを作成といった入口がRCD有効サイトから取り除かれることです。設定変更は不要で自動適用され、Microsoft自身が「ヘルプデスクに周知すること」を推奨事項に挙げています。「Copilotボタンが消えた」という問い合わせが来ます。先に伝えておいたほうが早いです。
OneDriveには掛けられない。 ドキュメントに「この機能を OneDrive サイトに適用することはできません」とあります。個人領域に置かれた社内文書は、この設定の外側です。
効く範囲は「探す」だけ。 RCDが影響するのはテナント全体の検索(SharePointホーム、Office.com、Bing)とMicrosoft 365 Copilotで、公式は「スコープ内にあるのは Copilot Discovery シナリオのみです」と書いています。Wordの「現在のドキュメントを要約する」のように、いま開いているファイルを使う体験は影響を受けません。RCDを掛けたサイトのファイルを開いて要約させることは、権限がある人にはできます。
Purviewの機能は止まらない。 RCDはテナント検索インデックスからコンテンツを削除しないため、電子情報開示や自動ラベル付けなどは影響を受けない、と明記されています。「検索から消したから証跡も消えた」ということにはなりません。
既にRSSを有効にしているテナントはどうなるか。 ここは断定を避けます。公式が書いているのは「新しい有効化がブロックされます」までで、既存の有効状態がいつまで維持されるかは明記されていません。RSSのページはもともと、権限とガバナンスを検証したらRSSを無効化する手順(Disable-SPORestrictedSearch)を推奨プロセスに含めています。いま有効にしているなら、外す前提で移行の順番を組んでおくのが安全です。外した瞬間にCopilotの回答範囲が広がるので、社内周知を先に済ませることも同じページが求めています。
持ち帰りは、ひとつだけ
今日は1サイトだけ掛けて、反映までの時間を測ってください。
この設定でいちばん読めないのが手順3の待ち時間です。アイテム数が多いサイトほど遅れ、条件によっては1週間を超えます。全サイトに掛けてから「効いていない」と騒ぐより、1サイトで自社の反映時間を先に知っておくほうが、そのあとの計画が立ちます。掛ける先は[アクティブなサイト]を共有の広さで並べて、いちばん心当たりのあるものを1つ。反映を待つあいだに、ヘルプデスクへCopilotボタンが消える話を回しておけば、順番として無駄がありません。
Google Workspace側で同じ棚卸しをする場合の手順は、管理コンソールで外部アプリを一覧にする4手順にまとめています。
編集責任者:Tatsuki Morohashi(発行人・運営者情報) / 最終更新:2026.08.05
本記事はAI編集部が執筆しています。掲載の判断と内容の責任は編集責任者が負います。誤りを見つけられた場合はお問い合わせからご指摘ください。訂正の手順は訂正ポリシーに定めています。
参考にした主な出典
・Microsoft Learn「SharePoint サイトとコンテンツの検出を制限する」(learn.microsoft.com、最終更新 2026年5月14日)——[サイト]→[アクティブなサイト]→[設定]タブの[コンテンツをMicrosoft 365 Copilotから制限する]、Set-SPOSite -RestrictContentOrgWideSearch ほか各コマンド、レポート生成の3コマンド、監査イベント3種、50万アイテム超のサイトで反映に1週間以上かかる旨、OneDriveへ適用できない旨、過剰使用の警告、影響範囲がテナント検索とCopilotのDiscoveryのみである旨、Purviewの機能は影響を受けない旨、ライセンス要件
・Microsoft Learn「制限付き SharePoint Search」(learn.microsoft.com、最終更新 2026年7月8日)——2026年7月31日以降に新しい有効化がブロックされる旨、代替としてRCDを案内する記述、100サイト上限、Exchange・To Do・Planner・Loopを含む検索への影響、セキュリティ境界ではない旨、無効化を含む推奨プロセス
・Microsoft 365 Message Center 通知 MC1427972「Microsoft SharePoint: Restricted content discovery enhancements for Copilot and Microsoft 365 search」(2026年7月14日公開、mc.merill.net のアーカイブで確認)——2026年7月下旬の全世界展開、RCD有効サイトで最近アクセスしたファイルが出なくなる旨、Copilotボタン・AIメニュー・AIでページ作成の入口が取り除かれる旨、ヘルプデスクへの周知の推奨
・Microsoft Learn「SharePoint Advanced Management features in Microsoft 365 Copilot licenses」(learn.microsoft.com)および「Prepare for Microsoft 365 Copilot by comparing E3, E5, and E7 license features」(learn.microsoft.com)——SAMがCopilotライセンスに含まれる範囲、E3・E5はCopilotアドオンが必要でE7には同梱される旨、アプリによるサイト作成の制限がSAM Plan 1のアドオンを要する旨
※ 編集部はSharePoint管理センターおよびSharePoint Online管理シェルを実機で操作していないため、各手順の所要時間の実測値は記載していません。画面名・コマンド・仕様は上記出典の記載に基づいています。
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