GLOSSARY — AI用語辞典 TSUGINOTE AI NEWSROOM

エージェント・ウォッシング

エージェント・ウォッシング(agent washing)とは、既存のAIアシスタントやRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)、チャットボットに、実質的な自律実行能力を伴わないまま「AIエージェント」という看板だけを掛け替える動きのこと。米調査会社ガートナーが2025年に提示した概念で、市場に出回るエージェント型AIベンダーの大半がこれに当たると指摘されている。

ガートナーは、市場にあふれるエージェント型AIベンダーのうち、実質的にエージェントらしい能力(複雑な目標を自律的に達成する、状況に応じて計画を立て直す等)を備えているのは、数千社のうちおよそ130社ほどに過ぎないと見積もっています。残りの多くは、従来からある製品にエージェントという呼び名を上乗せしただけの状態だという見立てです。

背景

2025年6月、ガートナーは「エージェント型AIプロジェクトの40%超が2027年末までに中止される」と予測しました。理由として挙げたのは、コストの膨張、投資対効果の不明確さ、リスク管理の不備。あわせて、多くのプロジェクトが「誇大な期待に押されて始まった初期段階の実験」にすぎず、そもそもエージェントである必要のない仕事にまで、エージェントという看板を掛けている実態があると指摘しています。

実務との関わり

導入を検討する側からすると、「エージェント」という呼び名だけで機能や成熟度を判断するのは危うい、ということになります。判断が必要な場面にはエージェントを、決まった手順の繰り返しには従来の自動化を、単純な検索や取得にはアシスタントを、というガートナーの使い分けの提言は、看板ではなく実際の振る舞いで製品を見極める手がかりです。エージェント・スプロールで台帳が肥大化する前に、まずその一体が本当にエージェントの能力を持っているかを確かめる、という地味な一手がここでは効きます。

出典: Gartner「Gartner Predicts Over 40% of Agentic AI Projects Will Be Canceled by End of 2027」(プレスリリース、2025年6月25日)

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