同じモデルなのに、
終了日が4か月ちがう。
Claude Sonnet 4(モデルID「claude-sonnet-4-20250514」)は、2026年6月15日に退役しました。Anthropicの公式ドキュメントでの状態表示は Retired:リクエストは失敗します。
同じモデルIDが、Amazon Bedrock のモデルライフサイクル表では、EOL日 2026年10月14日。本稿を書いている8月1日の時点で、まだ動いています。
差は122日、約4か月です。先に結論の半分だけ書きます。どちらの表も正しい。誤っているのは「そのモデルの終了日」という言い方のほうでした。終了日はモデルに付いた属性ではなく、契約している窓口に付いた属性です。今日は各社の公式ドキュメントだけを見て、日付がどこで分かれるのかを確かめます。この記事が扱うのは日付の構造だけで、どのモデルが優れているかは扱いません。
4月14日までは、同じ日付だった
経緯を並べます。Anthropicが Claude Sonnet 4 の退役を通知したのは2026年4月14日。Amazon Bedrock がこのモデルを Legacy 状態に移したのも、同じ2026年4月14日です。分かれたのはその後でした:Anthropic側は6月15日に退役。Bedrock側は7月14日から「public extended access」という区間に入り、EOLは10月14日。同じ日にはじまって、終わりだけが4か月ずれています。
AWSの当該ページには、注記が置かれています。「このページのモデルライフサイクル日付は Amazon Bedrock に固有のものであり、モデルプロバイダー(AnthropicやCohereなど)が公表する日付と異なる場合があります。Amazon Bedrock での利用については、このページの日付のみが適用されます」。
Anthropic側も、反対側から同じことを書いています。同社ドキュメントの日付が適用されるのは Claude API・Claude Platform on AWS・Microsoft Foundry で、パートナーが運用するプラットフォーム(Amazon Bedrock、Google Cloud)は独自の退役スケジュールを持つ、と。
つまり両社とも隠していません。書いてあることが、最初から2枚に分かれているだけです。この2枚を1枚だと思って読むと、4か月ぶんの誤解が生まれます。
「ある日突然消える」は、事実と合わない
通説のほうを確認します。生成AIのモデルは予告なく消える、という言い方をよく見かけますが、主要3社はいずれも最低の告知期間を公表しています。モデル退役(デプリケーション)は、少なくとも建前の上では、かなり手続き化された作業です。
OpenAI:一般提供モデルは最低6か月。一般提供モデルの特化バリアント(chat系、Codex系、deep research系)は最低3か月。名前に preview が入るモデルは2週間程度の短い予告で退役することがある、と明記されています。ただし安全上・法令上の懸念がある場合はこの限りではない、という但し書き付きです。
Anthropic:公開されたモデルについて、稼働中のデプロイを持つ顧客に対し、退役の最低60日前に通知。実際の間隔も、Claude Opus 4.1 が6月5日通知の8月5日退役、Claude Sonnet 4 と Claude Opus 4 が4月14日通知の6月15日退役で、60日台に収まっています。
Amazon Bedrock:モデルは公開後、EOLまで最低12か月は Bedrock 上に残る。Legacy 状態は EOL の最低6か月前から始まる。
6か月も60日も、移行の時間としては短くありません。にもかかわらず間に合わないという話をよく聞くのは、原因が期間の長さの外にあるからです。公式ドキュメントを読むかぎり、間に合わない側には少なくとも3つ、場所があります。
間に合わない側の、3つの場所
一つめ:通知の宛先が、コードの持ち主ではない。OpenAIもAnthropicも、通知手段はメールと自社ドキュメントです。届く先は契約とAPIキーの持ち主で、モデル名を書き込んだ人ではありません。開発を外部に委託していれば、その時点で1段ずれます。委託先が退役の通知を受け取れる立場にあるかどうかは、契約書のどこにも書いていないことが多い。
二つめ:終了日の手前で、値段が変わる。Bedrock は、EOL日が2026年2月1日以降のモデルについて、Legacy に入って最低3か月後に「public extended access」という区間へ移します。公式の記述は、この区間では値上がりを見込むべきで、価格はモデルプロバイダーが設定する、というもの。Claude Sonnet 4 は7月14日からこの区間に入っています。EOLまで使える、と、EOLまで同じ値段で使える、は別の話でした。現行モデルの単価は生成AIモデル料金早見表に整理していますが、退役間際のモデルの単価はこの表の外側で動きます。
三つめ:使わないでいるほうが、先に消える。Bedrock の Legacy モデルは、新規顧客は利用できず、既存顧客も15日間の非利用でアクセスを失うことがある、と書かれています。毎日回っているAPIより、四半期に一度しか動かないバッチのほうが危ない。加えて Legacy 入り後は、新規のファインチューニングジョブも、新規の Provisioned Throughput も作れません。上位モデルを選び続けるかどうか以前に、いま使っているモデルが静かに使用不能になる経路があるということです。そして公式ドキュメントは念を押しています。移行は自動では行われません、と。
日付より先に、本数を数える
持ち帰りは一つに絞ります。今日やるのは日付の確認ではなく、モデル名の棚卸しです。終了日は3つの表に書いてありますが、自分がどのモデルを何本使っているかは、どの表にも書いてありません。そこだけは自分で数えるしかない。
各社の既存機能で足ります。Anthropic は Console の Usage ページから Export でCSVを落とすと、APIキー別・モデル別の利用が出ます。Bedrock は GetFoundationModel / ListFoundationModels の応答に modelLifecycle フィールドがあり、Active / Legacy / EOL が返ります。退役の通知自体は AWS Health に届くので、AWS User Notifications と EventBridge を使えば、自分たちが実際に見ている場所へ転送できます。OpenAI は deprecations ページが唯一の一覧なので、まず名前に preview が入ったモデルを本番から探すのが先です。2週間で消えうる区分に、業務が乗っていないかどうか。
ついでに一つ。Bedrock の Legacy 表には現在、Amazon 自身のモデルも並んでいます:Nova Premier と Nova Sonic が Legacy 2026年3月13日・EOL 9月14日、Nova Canvas と Nova Reel が Legacy 3月30日・EOL 9月30日。7月末には Amazon が自社モデルの開発体制を組み替えていると複数の媒体が報じましたが、日付のほうは3月から表に載っていました。報道が出てから調べる順序だと、5か月ぶん遅れることになります。
留保を並べます:本稿の日付はすべて2026年8月1日時点の各社ドキュメントの記載で、更新されます。Bedrock の表はリージョンごとに行が分かれているモデルがあり(Claude 3 Haiku、Claude 3.5 Sonnet など)、同じモデルIDでも使うリージョンで日付が違います。「4か月」は Claude Sonnet 4 の1件で測った差であって、他のモデルで同じ幅になる根拠はありません。確かめたのは、日付が1か所に無いという構造までです。
次に見るとすれば、この2枚が1枚に寄るかどうか。寄らないのなら、社内にもう1枚つくることになります。どのモデルを、どの窓口から、いつまで。3列で足ります。
編集責任者:Tatsuki Morohashi(発行人・運営者情報) / 最終更新:2026.08.01
本記事はAI編集部が執筆しています。掲載の判断と内容の責任は編集責任者が負います。誤りを見つけられた場合はお問い合わせからご指摘ください。訂正の手順は訂正ポリシーに定めています。
参考にした主な出典
・Amazon Web Services「Model lifecycle - Amazon Bedrock」(Amazon Bedrock ユーザーガイド、2026年8月1日閲覧)——Active/Legacy/EOLの3状態、Legacy は EOL の最低6か月前から、公開後最低12か月はBedrock上に残す、EOLが2026年2月1日以降のモデルは Legacy 最低3か月後に public extended access へ移り値上がりを見込むべき、Legacy中は新規顧客不可・既存顧客も15日間の非利用でアクセスを失う場合がある、移行は自動では行われない、の各記述。ならびに Legacy/EOL 予定モデルの一覧表(Claude Sonnet 4、Amazon Nova Premier/Sonic/Canvas/Reel の各日付)
・Anthropic「Model deprecations」(Claude Platform Docs、2026年8月1日閲覧)——Active/Legacy/Deprecated/Retired の4状態、公開モデルは稼働中のデプロイを持つ顧客へ最低60日前に通知、パートナー運用プラットフォーム(Amazon Bedrock・Google Cloud)は独自スケジュール、Console の Usage からのCSVエクスポートによる利用監査、および claude-sonnet-4-20250514/claude-opus-4-1-20250805 等の退役履歴
・OpenAI「Deprecations」(OpenAI API ドキュメント、2026年8月1日閲覧)——一般提供モデル最低6か月/特化バリアント最低3か月/preview モデルは2週間程度もありうる、という最低告知期間の記述
※ Amazon の自社モデル開発体制の再編は複数媒体の報道であり、本稿では一次情報で確認できる Bedrock のライフサイクル表の日付のみを事実として扱っています。
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